kiaorakanaの日記

写真を撮る人

タイミング

優しさを含んだ言葉の大半は

社交辞令だと思え。

 

いつからか人は

優しいふりをした

その場凌ぎの言葉を言うようになる。

彼もそのつもりで言ったのは分かってた。

 

「具合悪かったら、看病に行くから甘えてね」

 

私を好きだと言って

付き合ってとも言った人の言葉でさえも

信じた私が馬鹿だった。

 

週末、久々に風邪を引いて

部屋で倒れていたのだけれど

彼のその言葉を思い出して

報告がてら看病に来て欲しいと伝えた。

 

結論から言えば、彼は来なかった。

来なかったどころか、連絡を受け取ったにも関わらず

今もなお私を無視している。

可哀想だと思われたいわけでも

惨めな姿を晒したい訳でもないのだけれど

こんなにも薄情な人だったのだと

呆れた。

 

そういえばしばらく仕事で忙しいと言っていた。

落ち着くまで待って欲しいとも言っていた。

この言葉の正しい解釈があるとするならば

彼女とのデートがある。

デート中はもちろん、

毎日毎日お前を相手する時間なんてない。

日々の連絡すらして来ないで欲しい。

気が向いたらこっちから連絡してやるから

それまでは黙ってろ。

まぁ、そんなところだろう。

 

連絡しないでと言われたタイミングに

風邪を引いた私のタイミングの悪さったらない。

かまって欲しくて

仮病を使ったと思われたのがオチだろう。

 

風邪を引いて

心細くなってる中で

伸ばした手を弾かれたような、

いや、見過ごされたことで

私はちゃんと目が覚めた。

 

大事にすべきは自分であって

自分を傷付けるものではないと。

当然のことだけど

なぜ大事なことを見失っていたのだろう。

 

きっと全て、

熱にうなされたせいだ。

 

夜も更けたことだ、

早く明日を迎えよう。